2007年02月12日
薬害肝炎訴訟で新たに30人が提訴~C型肝炎の現実
<2月5日(月)放送>
危険な血液製剤の投与が原因でC型肝炎に感染したとして、
国・製薬企業を相手に争われている薬害肝炎訴訟で、
2月5日、新たに全国で30名が提訴した。
C型肝炎の感染者は全国に200万人いるとみられながら
その多くは、自分が感染していることに気付いていない。
しかも日本では毎年肝臓癌で亡くなる人は3万人。
その7割が、C型肝炎の感染によるものだという。
福岡市に住む主婦、山口美智子さんはC型肝炎だ。

20年前、次男を出産したときに出血を止めるため、
止血剤として使われた血液製剤・フィブリノゲンによって
山口さんはC型肝炎に感染した。

この薬は当時「売血」の血液を原料として作られていて、
そこにC型肝炎ウイルスが混入していたのだ。
この出産で生まれた次男・智弘さんはいま19歳。
物心ついたときから、母の病気は自分を産んだためだと、
自らを責めてきた。
智弘さんは中学生の時、弁論大会で胸の内をこう語っていた。
「僕が幼い頃、兄弟喧嘩のとき兄から言われたことを今も覚えている。
それは、『お前が生まれなかったらこんな病気にはならなかっただろう』
という僕にとってはきつい言葉だった。」
小学校の教師だった山口さん。しかし発熱や脱毛など、
治療の副作用で日常の家事もままならず、
生きがいだった教師の仕事も辞めざるをえなかった。
C型肝炎の患者の中には20代の若者も少なくない。
長崎市に住む福田衣里子さんもその一人だ。

感染原因は、生まれた直後に使用された
もう一つの血液製剤クリスマシン。
死につながる病魔との戦いの中で、
山口さんらは国と製薬会社を相手取って訴訟を開始した。

訴訟でわかってきたこと。
実は、アメリカでは、「売血」をもとにした血液製剤は、
ウイルス混入の危険性が高いため、
すでに1977年に医薬品としての承認が取り消されていた。
だが、日本ではその後10年間も販売され続けた。

全国で200万人以上といわれるC型肝炎患者。
感染原因のほとんどは、「医者が問題の薬を使ったため」と言われるが、
その薬を使ったという証明がないために裁判の原告になれない人が多い。

(※今回の特集の動画はありません)
